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社会科授業づくりは「単元で考える」

12面記事

書評

小倉 勝登 著
教科調査官が具体例交え解説

 「単元で考える」という表題に引かれた。
 本書を読んで、社会科の授業づくりには、単元全体の授業デザイン(単元構想)が、極めて重要だと思った。
 著者は、平成30年4月から文科省初等中等教育局教育課程課教科調査官、国立教育政策研究所教育課程研究センター教育課程調査官を務めている。
 本書は、著者が各地で行われた研究大会や研修会、授業研究会や校内研究会などで話した内容や、全国で参観した授業からの学びを基にまとめたものである。さらに、教育雑誌での連載を整理し収録している。
 問題解決的な学習過程の充実には、教師が授業づくりを「単元で考える」ことが大切で、そのはじめの一歩は、学習指導要領だと説く。
 第1章では、学習指導要領の読み方、「解説」から読み取った社会的事象の見方・考え方と問いの例を第3~第6学年分、第2章では、学習評価の意義、改善点、学年ごとに各単元の評価規準の設定例を掲載。
 第3章では、学習活動を考え、単元のイメージを持つ。第3・第4学年の問いの例、1人1台端末の効果的な場面ごとの事例を紹介。
 各章に例示が多くあり、しかも分かりやすい。現場ですぐに役立つ内容になっている。大いに活用したい。
 (2046円 明治図書出版)
 (谷 智子・高知市教育委員会委員)

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