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一刀両断 実践者の視点から【第411回】

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文科相経験者の「機密費発言」

 「機密費」に関する発言を撤回した元文部科学大臣の姿は興醒めするものがあった。政治家になる前はプロレスラーであり、高校の教師でもあった。
 「チーム学校」というスローガンを掲げて期待をしていた時に松野氏に代わった。何故かと聞くと議員経験年数と答えた。
 脇の甘さが露呈してしまったようだ。慢心が芽生え、調子に乗って話したのだろうが、今更否定もできないので、一切話しませんと幼稚で不誠実で情け無い姿となって報道された。
 身内からしたら恥ずかしさを通り越している事だろうし、知事に選んだ県民もこれが本性と分かったのではないだろうか。
 元々、人気があって票が取れそうならば資質や力量などは考えてなどいないのが政治家の選定なのであるから、こうした事態は想定内なのかも知れない。
 そもそも機密費とはこうしたものに使えるものかと思えていたのは私だけだろうか。ロビー活動などでも相手にいかに利益を与えるかと考えれば、口約束でも沢山のやり取りは出来るものである。
 ロシアに北朝鮮から数月分に渡って利用できるミサイルが送られた。さらに軍事衛星の打ち上げにも成功したとなると、緊張感は高まる。
 そうした中で今回のようなレベルの俄芝居をやっているのだから話にならない。教師をやっていた頃はもう少しマシだったのではないだろうか。残念。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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