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一刀両断 実践者の視点から【第419回】

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論説・コラム

源流が濁れば下流は汚染
 
 《松野・西村・萩生田・高木氏更迭へ 世耕氏も交代 安倍派5人衆一掃》(朝日新聞社)という見出しの記事を見ても驚かなかった。金と政治の問題はいつの世も起き続けて来たからである。
 果たしてこれをクリーンに出来るのだろうか。組織で動かす場合はお金が見えにくいが、同様な事を人が行い対価にしたらさらに大きな所謂見えないお金が動いていると捉えられる。
 こうした事が起きないように政治資金規正法などを設けても抜け道が残されて、別の言い方をすれば分かった上で承認していてるのだから、想定内の事なのである。
 今回のケースは小学生にも分かりやすい内容なので授業教材として扱いやすい。
 残念なのは元文科大臣が機密費発言で稚拙な回答を繰り返し、この5人の中にも元文科大臣が複数いる事実である。
 源流が濁れば下流にも流れて汚染するというのは道理である。要職にある面々だけにその影響は計り知れないし、今は自分には関係ないと指摘をしている面々にも波及するのではないか。
 記載をしなかった事で一般人は逮捕され勾留されるが、議員や首長には不逮捕特権がある。そこへと検察が何処まで切り込めるのかは注視したい。
 果たしてSDGsの学びのように持続可能な信頼へと結び付けられるかを教育者の視点で見定めたい。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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