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一刀両断 実践者の視点から【第429回】

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論説・コラム

 「心の病」で休職した公立教員が過去最多となり、前年度比10.9%増だという。驚きの数値だ。
 教員不足に加えて現職教員への負担がさらに増してさらに数字を跳ね上げる要素となる。危機的な状況にあるのではないだろうか。
 これも政治と行政そして大学の中でも心ある人には想定内の事と思われる。危険を予知予兆して対策を立てる事をしなかったシッペ返しが顕在化しているのである。
 対応策が急がれても当面の効果は期待できないだろう。何故なら奉仕する教師の心情に委ねてきた者がいるからである。
 ここで気をつけたいのが療養休暇ではなく休職の数が示されている事である。これに療養休暇を加えたら数十倍になるだろう。休みたくとも休めない。何故なら職員に余裕がなく休むと同僚に迷惑が掛かるから、辛くとも休めないのである。
 過去の遺物のような法律に縛られている為に教師に無理が掛かる。
 その善意に甘えた事が数年前にあった。
 それは年も明けて年度途中の2月に辞めたら退職金は高く、3月まで勤務して卒業させたら退職金を数百万下げるというあり得ない事を行政や政治は教師に踏み絵のような事をしたのである。
 こうした時には組合は騒がないし、心ある教師は退職金が下がっても3月までやり遂げていたのである。心がないように見られても不利益になる事は納得できないと中途でやめていったのである。
 心の病への対策が極めて困難なのは、これまで何度も改善を試みても成果が出ないのは当然で、メンタル関係は教師に安心と楽観を保障しないと改善は困難なのである。
 また、改善出来ない事こそが現場や病んでる本人と同苦していないから理解はできない。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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