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一刀両断 実践者の視点から【第432回】

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ギャングエイジへの虐待

 《10歳未満の息子の顔が腫れ上がり、唇も切れて…妻からの通報で逮捕、くり返し虐待の疑いある30歳の男「殴ったことに、間違いありません」》(HBC北海道放送)という見出しの記事がある。また出たと思えた。
 ギャングエイジと呼ばれているこの年代はエネルギーに溢れており、興味も豊かで才能も急速に伸びる時期でもある。
 よって生意気にもなり自我が出来るので反発を始める。いわゆる生意気な時期なのである。大人になる為にも必要な過程なのであるが、それが理解できていないと、生意気で言う事を聞かないことばかりが目について、さらに感情を逆撫でするような言動をしてしまう時期なのである。
 そう捉えて聞き流せばいいのだが、それができないでまともに捉えてしまうとストップが効かなくなり、エスカレートする傾向になる。
 加害者の年齡も30歳となると、親としての構や度量が備わっていない為に感情を抑えられなくなってしまうのである。
 こうした肝心なことを教育ではまるっきり教わってはいない現状を改善しないならば、こうした負の連鎖は止まるない。
 そうした政策を行政とともに早急に立ち上げるべきではないだろうか。幼い命の犠牲があまりにも多くなっている現実を他人事にしてはならない。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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