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今日から残業がなくなる!ギガ先生の定時で帰る50の方法

18面記事

書評

柴田 大翔 著
仕事の先取りやICTで効率良く

 「MAX145時間↓ほぼ毎日、定時退勤に!」。夢のような働き方改革を実現した小学校教諭である著者が50の手だてを提示し、すぐできることから学級経営、タブレット活用、校務などの仕事術を全4章に整理した。
 時短に大きく寄与しているのは「先取り」という考え方である。例えば「2~3ヵ月先から逆算して仕事をする!」や「週末に翌週のスケジュールを立てる!」「専科の時間や空き時間を使って翌週の授業準備!」「1学期分の単元を指導書で把握!」「月はじめに翌月の学年だよりを作る!」「通知表作りは学期はじめから即スタート!」など、先々を見通しながら日々の仕事を無駄なく進める。
 教師一人で抱え込まず、掲示物の配置と貼り付け、宿題の答え合わせ、配布物の返却などは児童に任せて自主性も育み、時短にもつなげる。
 デジタル化の波も上手に捉える。教科書の問題の解答を「タブレットで配信」や「デジタルワークシート」活用、授業のすき間時間にはタイピング教材や「NHK for School」など、自主学習を用意する。席替えアプリや数式処理ツールを使っての通知表作成などによって、業務の軽減を図る。いわゆる”百円ショップ”を活用した教室などの環境整備も現代ならではの仕事術だろう。
 ストレスを感じている日々の仕事に応じて、できるところから始めてみると、時短につながるかもしれない。
(1870円 学陽書房)
(矢)

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