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一刀両断 実践者の視点から【第464回】

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課題ある教員の「転職」

 児童にノートを投げたり暴言を吐いたりしたとして、大阪市教委が小学校教諭を停職3か月の懲戒処分にしたという。この件からはいくつかの課題が見える。
 こうした対応は突然起きるものではないだろう。38歳という年齢からすると累積されて教師間も保護者間もましてや教委も把握していたはずである。
 改善の余地がないと判断したなら別の仕事を斡旋してはどうだろうか。3ヶ月後に復帰するとは思えないし改善プログラムで改善させる自信があるのだろうか。
 こうした課題のある教師は少なくないし、ますます増えているようにも感じられる。
 問題は早期対応である。学級崩壊になると思っていたのに手を打たなかった、打てなかったでは保護者による児童虐待への対応が出来ずに殺害となる後押しをしていることと本質は何も変わらないのではないだろうか。
 仕方ないではその時の子供達の教育を犠牲にすると言うことになる。こうした曖昧な人事はまさに人事ではないだろうか。
 私はこれまでに若年退職を20名ほど導いて来たがその皆から感謝されている。その秘訣は次の仕事先を必死に探して提案して来たからである。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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