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「ペップトーク」で子どもの自己肯定感を高める オンライン講演「ペップティーチャーフェス」開催

5面記事

企画特集

参加者にペップトークの成り立ちから説明する茂木副校長

ペップティーチャーフェス

 「ペップトーク」とは、スポーツの試合前に監督やコーチが選手を鼓舞するために行う短い激励のスピーチのこと。「ペップトーク」を教育の視点から解説し、教育現場への普及促進を図ろうと有志の教員によって立ち上げられたオンライン講演「ペップティーチャーフェス」が2024年1月から10週連続で行われた。最終日の3月23日は、港区立小中一貫教育校お台場学園の茂木正浩副校長が、参加者に向けて自身の経験を交えながら「ペップトーク」の学校教育における有用性について解説した。
 茂木副校長は、技術の発達などで社会が進化していくことに合わせて、教員も子どもたちへの接し方や声掛けをアップデートする必要があるとして「ペップトーク」を指導に取り入れたという。「ペップ」には英語で、「元気・活気・活力」という意味があり、短く、分かりやすく、背中を一押しするような前向きな声掛けをして「誰かを意図的に勇気付けたり、夢中にさせるトーク」をすることが重要だ。
 また「ペップトーク」を実践するにあたり(1)受容、(2)承認、(3)行動、(4)激励という4つのステップがあり、ただ褒めるだけでなく子どものことを認めて正しい方向に導くことが目的であることを参加者に示した。
 最後に茂木副校長は、子どもを前向きにさせることは大前提だが、第一に教員自身が笑顔になることが重要であり、教員が笑顔になれば子どもたちも自然と前向きで笑顔になるとメッセージを送り、講演を締めくくった。
 「ペップティーチャーフェス」では、春休みスペシャルと題して4月からオンライン講演を再開する。新年度、新たな子どもたちと出会うときにどういった声掛けをすれば、子どもたちの自己肯定感を高めることができるのか。悩みを抱えている先生方は、積極的に参加してほしい。

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