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一刀両断 実践者の視点から【第511回】

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論説・コラム

危険避けるスキルを

 連日、熱戦を繰り広げている大相撲夏場所では、2日目で早くも1横綱1大関が姿を消した。土俵に入る勇ましさと負傷している包帯やテーピングの痛ましさは傷ついた戦士そのものである。単純に観て歓声を上げるのは気持ちの良いものではない。
 ローマのコロシアムで行われていた相手を殺すまでやるショーに類似するのではないだろうか。
 組体操が危険だから止めろと指示する市長や教育長は、指導力を高めて危険を最大限に防ぐという難題を避けたパフォーマンスに見える。危険はあるのだから、どうルールを決めて回避しながら楽しむかというスキルが求められているのではないだろうか。
 友人の元大関が言っていた。怪我は稽古で直せと親方から言われて皆再起できなくなっていった。
 治療でなく真逆の指導である。精神論でなくスポーツ科学の視点からある基準を超えたら治療に専念させるなど、立場や肩書きそして人気などに振り回されないで安心して競技に臨んでほしいものだ。相撲協会はその為にあるのではないだろうか。
 プライドの保持の為に怪我した生徒を試合に出してでも勝ちたい思う教師は教師とは言えない。単なるギャンブラーである。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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