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一刀両断 実践者の視点から【第516回】

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論説・コラム

仕事へのモチベーション

 《創業100年の「定年がない会社」があった! 最高齢と新入社員の年齢差は62歳 80歳の社員「死ぬまでやりたい」》(CBCテレビ)という見出しの記事がある。この会社では、60歳を超えても役割に応じた給与が支払われ、社員のモチベーション維持につながっているという。
 このモチベーションが今一番欲しいのは教育界ではないだろうか。再任用後、仕事内容は同じで給与だけ減額される事に理不尽さは感じないのだろうか。
 仕方ないという思考はモチベーションの衰退を促さない訳がない。
 経験というお金では買えない対応力を持てば持つ程、歳を重ねて来た良き面を評価しなければならない。定年後、減額される事は理屈に合わない。
 この会社では現役で80歳の方が生き生きと仕事をされている。お客様に喜んでもらえて仕事も楽しい、死ぬまでやりたいと語られていた。
 こうした教師は多くいるのではないだろうか。以前、本業は教師、趣味も教育と話す先輩がいた。今になると納得できる。
 楽しいと思える教師がいて初めて教室も学校も楽しく変わることが出来る。そうした制度になぜ変えないのか不思議でならない。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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