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生徒指導~小学校段階での考え方~【第82回】

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「はしご車」を入れるようにした力とは

 かつて勤務していた小学校は、消防自動車の「はしご車」が入れない構造であった。土地の買収がうまくいかず、進展せずに十数年が過ぎていた。
 この問題は教委のレベルではないし、ましてや校長が地域に積極的に申し入れて動かすことでもないとは済まさなかった。地域の子どもの安全が保てないと町会長と共に市を動かし裏門を広げて梯子車の出入りを可能にできた。

 また、近くの歩道橋が老朽化し、新しい歩道橋の設置のために、県土木事務所、国土交通省とも話し合ったことがある。望んだような歩道橋が設置できた。
 生徒指導がいくら機能してもハード面の不備は地域連携で行うしかない。
 正門がどこか分からないとの指摘から黄色のペンキを塗ったところ、教委から勝手に塗るなと指導が入ったことがある。現場を見ることもなく机上のみの安全では子どもは救えない。

 通学路の安全において、地域へ開けばよい話も悪い話も流れ込んでくる。だからこそ面白い。
 学校は教育の専門機関であり、実務を日々繰り広げている。DV(家庭内暴力)に関する情報があり、学校から働き掛けて欲しいとの民生児童委員から要望があった。
 誰がどう働き掛けるのかとたらい回しが始まる。しかし、校長と町会長が組むと事は実に早い。人にもよるが。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)