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開館20周年記念特別企画展「受け継がれる想い~資料に見る戦中・戦後の暮らし~」開催

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企画特集

二重底の弁当箱。紙幣などの貴重品を隠すために使用された。昭和21年(1946)

昭和館

 東京・千代田区にある昭和館は、昭和10年頃から昭和30年頃までの、国民が経験した戦中・戦後の生活上の労苦を次世代に伝える国立の施設。今年で開館20周年を迎えた。
 実物資料を展示する6・7階の常設展示室は今年6月末に資料626点中272点を交換し展示内容を充実させる。5階の映像・音響室は当時のニュース映像や写真などが閲覧・視聴できる。4階の図書室は戦中・戦後の暮らしに関する資料をそろえる。
 そのほか、昭和時代の紙芝居の上演、当時の暮らしをテーマに募集する「中学生・高校生ポスターコンクール」や、小学生・中学生を対象とした「昭和館見学作文コンクール」など、事前事後学習に役立つプログラムも多い。
 今夏、開館20周年記念特別企画展として 「受け継がれる想い~資料に見る戦中・戦後の暮らし~」を開催する。
 昭和を生き抜いた人々が少なくなっていく時代を迎え、資料が散逸する可能性が高まる中、戦中・戦後の暮らしを伝える資料の収集は重要性を増している。
 全国から寄贈された収蔵資料の中から浮かび上がる「家族」や「学校」を軸に、寄贈の経緯とあわせて紹介する。飛行機のおもちゃや空襲の罹災証明書、引揚げで使用した弁当箱などの資料から当時の暮らしが見えてくる。
 会期中は学童集団疎開生活を描いた映画「みんなわが子」の上映会や、担当者による展示解説などのイベントも行われる。会期は7月20日(土)から9月8日(日)まで。入場無料。ただし常設展示のみ有料。
 問い合わせ=昭和館 Tel03・3222・2577


荷札の手紙。戦地へ出港する船上から妻宛てに投げた荷札。昭和12年(1937)8月

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