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来春、茨城・つくば市に「S高」ネット活用広域通信制「N高」の生徒増加で

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角川ドワンゴ学園

 インターネットを活用した広域通信制の「N高校」を運営している(学)角川ドワンゴ学園は来年度、茨城県つくば市に「S高校」を開校する。N高の生徒数が増加を続ける中、沖縄県にある本校でスクーリング時の受け入れ人数が限界を超えることを見越し、2校目の開校を決めた。S高は廃校となった同市立筑波西中学校の校舎を活用する。
 N高は平成28年度に開校。当時は必修授業などを動画で視聴する「ネットコース」のみを設置し、生徒数は1482人だった。その後、生徒の声を受け、キャンパスに通ってグループワークにも取り組む「通学コース」を開講し、キャンパスを全国19カ所に拡大してきた。今年10月1日時点で1万5803人の生徒が在籍している。学校名には「ネット」や「ニュー」「ニュートラル」などの意味が込められている。
 沖縄県うるま市の伊計島にある伊計本校では、2年次で必修としているスクーリングで最大2万人までしか受け入れられず、他県に新たな高校の設置を検討していた。
 茨城県つくば市は東京からのアクセスが良く、さまざまな研究機関が集まる研究学園都市として有名であることが決め手となった。
 S高は「スーパー」や「スペシャル」「シャイン」などの頭文字を取って名付けた。授業やサポート体制はN高と共通。2年次のスクーリングは、N高生は伊計本校、S高生はつくば本校で行う。
 S高の校長はドワンゴのエンジニア出身の吉村総一郎氏が務める。今後、筑波大学と連携協定を結ぶ予定。
 15日に開かれた発表会で大井川和彦・茨城県知事は「S高の開校が刺激となり、県内の教育が活性化することを期待している」と話した。

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