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一刀両断 実践者の視点から【第61回】

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論説・コラム

公の場での不適切発言

 五輪女子ボクシング“蔑視発言”を巡る大御所の反省談話が厳しく追及されている。こうした発言は巷では耳にするが、公の場では話すことではない。では、なぜ話したのか。それは公私が出来ない状況になっているからである。
 また、司会や他のコメンテーターもその場で指摘して訂正させるべきであり、それが出来ないのだから呆れたレベルのコメンテーターばかりと指摘されても仕方がないだろう。失言が多くとも注目を得て視聴率を上げてスボンサーを喜ばせる戦略にするという穿った輩もいるように思える。
 教育関連の会議やイベントでも、不適切な発言をその場で制止する事が出来ていないように感じられる。
 コメンテーターは主役ではない。視聴者が主役なのだからそこを履き違えてはならない。学校も主役は子どもであって、その成長に全力を注ぐのが教師であり行政、政治である。その意味でも、公私をわきまえた魅力的な自分を創る教師でありたいものだ。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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