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知らなかった歴史を探究する 平和祈念展示資料館

10面記事

企画特集

シベリアの収容所の模型(戦後強制抑留コーナー)

 平和祈念展示資料館(東京)は、第二次世界大戦が終わってからも苦しくつらい体験をした兵士、戦後強制抑留者(いわゆるシベリア抑留者)、海外からの引揚者について知ることができる施設だ。常設展示室は、それぞれの体験ごとに3つのコーナーに分かれており、関係者の労苦を物語る実物資料やグラフィック、解説パネルのほか、体験者の話をもとに再現したジオラマや模型を用いて、戦争体験の無い世代にも分かりやすく展示している。
 平和学習などで訪れる児童・生徒には、見学時の補助資料としてオリジナルの「見学ノート」を配布している。ノートは展示に沿って要点がまとめられており、自分の考えを書き込みながら各コーナーのポイントを見学できるよう工夫されている。
 さらに、QRコードを活用した解説が用意されているほか、希望者は音声ガイドの貸出や解説員による展示解説を申し込むことができる。また、同資料館が収集した貴重な体験談の映像を館内のビデオシアターで観たり、証言集を付属の図書閲覧コーナーや情報メディアコーナーで閲覧・視聴したりすることもできる。同コーナーでは、興味を持ったことを児童・生徒自ら調べることも可能だ。
 東京都庁近くの高層ビル内にある同資料館は、都内の交通アクセスに利便性の良い立地でもあり、毎年多くの学校に利用されている。

 問い合わせ=平和祈念展示資料館 電話03・5323・8709
 https://www.heiwakinen.go.jp

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