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不登校経験者が通いやすい全日制高校へ 都教委、都立深沢高を改編

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都道府県教委

 東京都教委は全日制高校で不登校経験のある生徒を受け入れる環境を整える。登校時間を午前10時30分までとし、別室でのオンデマンド授業などを実施する。定時制・単位制のチャレンジスクールのメリットを全日制に取り入れる。
 22日に開かれた定例会で、都立深沢高校を「新たな受入環境充実校」として改編することを報告した。
 都教委は不登校経験者などに向けて定時制課程の単位制高校「チャレンジスクール」を設置している。これまで午前・午後の部の応募倍率が高く、3年で卒業する生徒が半数を超える高校もあるという。こうした状況を踏まえ、不登校経験があっても全日制に進学したいというニーズがあるとみて、新たなタイプの都立高校を整備することとした。
 深沢高校では、教室以外の居場所である校内別室指導教室を設置し、学習の成果を単位認定につなげる取り組みも進める。教育相談体制の充実に向けてスクールカウンセラーなどの専門人材を常時配置する。
 不登校経験者が受験しやすくするため、入試も工夫する。学力検査の得点と調査書点の比率で7:3と10:0のうち高い方を得点として採用する。
 また、都教委が進める「新たな教育のスタイル」実践校として生徒の興味・関心や希望進路に合わせた多様な選択科目を開講する。探究活動や体験活動も充実させていくという。

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