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一刀両断 実践者の視点から【第701回】

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信念を持ち続ける大切さ

 数字は現実を示すものである。大人の引きこもりは140万人で、50人に1人の割合となる。子供の自死は年間で500人以上とされている。この危機的我が国の現状を回復させる学校教育になっているだろうか。
 加速度的に出生率は減少し、20年後には全国620校の大学の3分の2が潰れると予想されている。
 私はその頃、90歳を越える。未来を悲観する若者の姿はできれば見たくは無い。
 人口を増やす為に思いきり政策を転換しなければ日本は潰れるという現実が迫りつつある。
 各国の人口ピラミッドを見るとその国の未来が見えてくる。今よければあとは知らないという私たち大人の姿勢でよいのだろうか。
 今の教育課程でその課題を解決出来る若者を育てられるだろうか。何のために、という問いを忘れて我欲に走る者がそこかしこに存在する。教職はダイヤモンドの原石を磨くダイヤモンドのような役割を持っている。
 体制に抗っても相手にされず潰される。ならばこそ、やがてその地位や権力を得る段階まで、理不尽や不合理を許さない信念を持ち続ける事が必要なのである。
 よくメンタルが何故強いのかと問われるが、そんな事はない。ただ守ってやりたい者のために、この命を使いたいと自然と勇気らしきものが湧いてきて行動に移しているだけなのである。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。千葉県教委任用室長、主席指導主事、大学教授、かしみんFM人生相談「幸せの玉手箱」パーソナリティなどを歴任。教育講演は年100回ほど。日本ギフテッド&タレンテッド教育協会理事。)

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