学士・修士教育 5年一貫の制度創設へ
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文科省は、学士・修士の5年一貫教育を制度化する。大臣の認定制度を設け、修業年限の短縮などを認める。国際的な競争環境が厳しくなる中、専門性の高い人材を増やす狙いがある。
8日に開いた中央教育審議会の部会で了承された。現行でも優秀な学生に向けた早期修了制度はあるが、一貫したカリキュラムとして体系化されてはいなかった。そのため、大学・大学院の設置基準に、連続性を持ったカリキュラムを編成できることを明記し、文部科学大臣の認定を受けた大学・大学院で実施を認める。高等教育の質を確保する観点から、学修時間や教育課程の体系性などを有識者会議で審査する。
年度内にも関係法令を改正し、来年度から制度の運用を始める。まずは修士の修業年限の短縮を認め、学部については将来的な検討課題とした。
学士・修士の一貫教育は、中教審が2月にまとめた「知の総和」答申が制度化を提案。「大学院修了をスタンダードにしていく」として、5年間で大学院まで修了できる大学を大幅に増やすことを求めていた。