社会・地理歴史・公民WG 「人口減少」「地域社会の変化」を内容に提示
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中央教育審議会教育課程部会の社会・地理歴史・公民ワーキンググループが23日、第2回の会合を開き、各教科の目標・内容の在り方を議論した。事務局からは社会情勢の変化を踏まえ、小中高を通じて「グローバルな協調や競争に関する世界共通の課題」「社会構造の変化に伴う我が国特有の課題」の二つの内容を扱うことが提示された。今後具体的な学習内容と合わせて、既存の内容の精選についても検討していくこととした。
「世界共通の課題」では、気候変動や自然災害の変化、AIなどの技術革新を扱う。「我が国特有の課題」では、人口減少や地域社会の変化を取り上げることが例示された。事務局の提案では、人口減少の課題が中学校で必ず扱うべき内容になっていない他、地域社会の変化に対応した内容の学習が小・中学校で不十分だと指摘した。
また内容の見直しに合わせて、社会事象を調べてまとめる学習や地域調査、主権者として子どもが意見表明する活動を充実させることも示した。社会科を中心に特別活動や総合的な学習(探究)の時間との連携も検討する。
会合では、今回示された内容について委員から大きな異論は出なかったが、地域調査の充実に対しては教員の負担や授業時間の確保を危惧する声もあがった。
一方、内容の精選については、学校段階が上がるたびにスパイラル(らせん状)で扱っている内容を見直すことなどが提案された。

