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幼児理解と教育相談 保育者が行う保護者の支援と相談

14面記事

書評

守 巧 編著
子と家庭支える理論と方法

 「保育所において保育者が子どもや保護者に対して行う活動や支援のすべては教育相談の一環でもあり、保育者の関わりはすべて教育相談的な要素を含んでいるべきもの」というのが、本書での「教育相談」の捉え方だ。
 基本にあるのは幼児理解。子どもの生活や遊びからどう理解を深めるか、今日の子育て事情や専門性を踏まえて保育者の基本的態度はどうあるべきか、観察と記録を活用し、あるいは同僚との語り合いなどによって幼児を理解するための方法論などを、第Ⅰ部「幼児理解の理論と方法」で展開する。
 第Ⅱ部「保護者理解と教育相談の基礎」は、保護者を理解し、連携することで保育を豊かにする必要性を説き、保護者との情報の共有と連携の方法を示す。保護者理解を通して教育相談に対する基本的理解を深めるのに何が大切かなどを解説した。
 第Ⅲ部ではさまざまなエピソードを活用して、心の問題、地域との連携、特別な配慮を必要とする子どもと家庭などをどう支援するか、「教育相談の方法」の具体を取り上げた。
 全14章に、普段は笑顔が絶えないのに急に笑顔が消えた幼児、登園する際に同じ服でないと号泣する幼児…など、40を超えるエピソードをちりばめ、幼児や保護者をどう支えるか、読者と共に考える工夫を施す。
 章末のワークでレッツトライ! と合わせて研修時の事例研究として有用ではないだろうか。
(2640円 ミネルヴァ書房)
(矢)

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