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がん教育でがん経験者が出張授業

6面記事

企画特集

認定NPO乳房健康研究会が中高向けプロジェクト

正しい知識と助け合いの精神を伝えたい
 認定NPO法人乳房健康研究会(理事長=福田護・聖マリアンナ医科大学ブレスト&イメージングセンター院長)は乳がんに関する啓発活動の一環として中学・高校生向けの出張授業を2019年4月より開始する。がん経験者などが講師となり生徒が主体的に考える授業を行う。地域や家庭での健康意識向上と未来の検診受診率アップにつなげたい考えだ。

がん教育を広めるために
 乳房健康研究会は2030年までに「乳がん死亡者数を1万人以下にする」ことを目標に活動する啓発団体だ。乳がんに関する正しい理解と行動を促す「ピンクリボンアドバイザー」育成制度を創設し、啓発活動を進めてきた。今回の「ピンクリボンアドバイザーによるがん教育プロジェクト」は啓発のすそ野を広げようと企画されたたもので、プロジェクトの開始発表会が9月13日、都内で開かれた。
 冒頭のあいさつで福田理事長は「ピンクリボンアドバイザーの役割はがんの科学的根拠に基づいた理解のうえに個人の思いを伝えること。がん教育プロジェクトの外部講師にふさわしい」と述べた。

ガイドラインに基づいた教材や啓発冊子
 続いて、同会のがん教育担当の栗橋登志理事よりプロジェクトの詳細が説明された。栗橋理事はプロジェクトの特長を、「がんとの向き合い方や健康や命の大切さ、他者への思いやりと支え合うことの大切さを学べること」と話す。「がんになっても自分らしく生きることの大切さを、ピンクリボンアドバイザーから学ぶことができる」とプロジェクトの魅力を伝えた。
 出張授業の内容や啓発冊子は文部科学省の「外部講師を用いたがん教育ガイドライン」に基づき、ピンクリボンアドバイザーの生の声や医師の監修のもと検討した。
 授業は保健体育科や総合的な学習の時間などを活用し1時間(50分)を想定。▽がんから自分を守るために▽がんにかかると、どうなるの?周りの人にできることは?▽健康や命の大切さを考えるワークタイム、の流れで進める。各学校の要望に合わせたアレンジも可能だという。
 出張授業を受講した生徒には「ジュニアピンクリボンアドバイザー認定証」を進呈し生徒自身の健康や周囲への健康啓発へのモチベーションアップにつなげる。
 2019年度はまず、東京、神奈川、千葉で実施する予定で、10月より申込を受け付ける。2020年度より全国で実施する計画だ。ピンクリボンアドバイザーの藤原緑さんは「がん教育への理解はこれから。オープンに話せる第一歩につなげたい。先生方の声も聞きながら活動を広げていきたい」と意気込みを語った。
 問い合わせ=乳房健康研究会 https://breastcare.jp/
栗橋理事
プロジェクトについて話す栗橋登志理事

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