日本最大の教育専門全国紙・日本教育新聞がお届けする教育ニュースサイトです。

「食に関する指導の手引」改訂

13面記事

企画特集

成果指標(左)と活動指標(右)の評価項目例
(出典=「食に関する指導の手引―第二次改訂版―」第7章 学校における食育の推進の評価、2019年)

清久利和・文科省食育調査官に聞く

 文科省が2019年3月に「食に関する指導の手引」を改訂した。学習指導要領の改訂や子供の食を取り巻く状況の変化を踏まえ、今回の第二次改訂に至った。文科省 初等中等教育局健康教育・食育課の清久利和食育調査官によれば、改訂のポイントは四つあり、次回の取り組みへの改善につなげる様、特に食育推進への評価内容を充実させたという。

食育推進評価の充実で改善に導く

 学校での食育の必要性や食育指導方法を示す本書は、2007年の初版より改訂を重ね、本年3月に第二次改訂を行った。今回の改訂の背景、目的やポイントについて、清久食育調査官は次のように語った。
 近年の社会の大きな変化に伴って特に、子どもの食生活の乱れや健康が懸念されます。改訂の目的は、学習指導要領の改訂を踏まえるということと、子供の食生活の状況変化に対応するという二点です。
 改訂のポイントは四点あります。
 一つ目は、食に関する資質・能力を踏まえた指導の目標を明示したことです。新学習指導要領が、各教科等の目標・内容を「知識・技能」「思考力・判断力・表現力等」「学びに向かう力・人間性等」の3つの柱に基づいて再整理したことを受けて、食に関する指導の目標も従来の6つの目標を3つの柱に基づいて再整理しました。
 二つ目は、「食に関する指導に係る全体計画」の作成の必要性と手順・内容を示したことです。学校の「食に関する指導の目標」に基づき、教科等横断的な視点で、どの教科等でいつ誰がどう行うか、給食指導や肥満などの個別指導ではどう行うかを計画します。「食に関する指導の全体計画」は校長がリーダーシップをとり作成、全教職員が共通理解し、確実に実施します。
 また、食育は家庭や地域等と連携を図ることが不可欠です。家庭事情により、すぐに実践が難しい場合でも、食育は子供に影響していくもの。将来、健康な体を自己管理できる様、指導を推進できればと思います。
 三つ目は、食に関する指導の内容を「教科等における食に関する指導」、「給食の時間における食に関する指導」、「個別的な相談指導」の三体系に分け、示したことです。どの体系でも、担任と栄養教諭が連携する必要があります。例えば担任が指導し、栄養教諭が教材や資料提供をするなどの役割分担をします。栄養教諭は専門的見地から、個別指導を主となって行い、また組織的に対応する為、中核となり校内体制を整えるという重要な役割を担います。
 四つ目は、食育の推進に対する評価内容を充実させたことです。具体的な評価方法の例を作成したことで、より多項目での評価が可能となり、学校での評価がしやすく、次回の課題も見えやすくなりました。
 食育の推進に対する評価は、「子供や子供を取り巻く環境の変化(成果指標)」と「活動状況(活動指標)」の評価とに分類し、この両方から、総合的に評価をすることが、次の食育計画の改善につながります。

 ・「食に関する指導の手引(第二次改訂版)」平成31年3月※各教委に7月中に届く予定

 問い合わせ=文部科学省初等中等教育局・健康教育・食育課 Tel03・5253・4111(内線 2095)
 ・学校における食育の推進、学校給食の充実
 http://www.mext.go.jp/a_menu/sports/syokuiku/index.htm

企画特集

連載