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教育の最新事情がよくわかる本2020

12面記事

書評

これだけは知っておきたい教員としての最新知識!
教育開発研究所 編
新指導要領、働き方改革など82項目

 2020(令和2)年度から、小学校は新学習指導要領完全実施。逐年、中・高校も実施となる。それだから、本書の書名にも“2020”と打たれたか。1章は、新教育課程のポイント15項目、2章が教育政策で9項目、3章が働き方改革で11項目だ。続く4章が、教員不足の現状で8項目。5章は、学校の事件・トラブルの11項目、6章は子どもや家庭への対応の10項目。危機管理が7章で11項目。それに、コラムが7項目で、総計82項目。これが、教師の知っておきたい“教育の最新事情”なのだ。
 これを解説するのは、46人の研究者(大学人)やジャーナリスト。専門分野に応じて分担しているので、説明・解説は分かりやすい。それに巻頭(序章)に、「新しい時代の初等中等教育」を説明し、2016(平成28)年以降の「答申・通知・法令改正」を一覧表にしたのも重宝。必要に応じて、項目を探せるし、関心のある項目を追うこともできる。だから、“これだけは知っておきたい教員としての最新知識”と、副題の付く本なのだろう。
 このところ、教育の変化は急速である。教師もまた、時代に取り残されないようにしなければなるまい。コンパクトなこの一冊は1項目を5~10分で読むことができる。忙しい毎日ではあるが、この類いの本で活字離れのないようにすることも必要である。
(2200円 教育開発研究所)
(飯田 稔・千葉経済大学短期大学部名誉教授)

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