日本最大の教育専門全国紙・日本教育新聞がお届けする教育ニュースサイトです。

富士山の文化的価値を教材に Webで無償提供中

4面記事

企画特集

浮世絵教材サンプル「江戸日本橋」山梨県立博物館所蔵

富士山世界遺産国民会議

 世界文化遺産である富士山の保全とその文化的価値を国内外にPRする活動を行う、富士山世界遺産国民会議(東京都港区、青柳正規理事長)は、富士の国づくり推進会議(静岡県・山梨県)との共同事業で、浮世絵を使い、江戸の町人文化を授業で学べる「富士の国づくりキッズ・スタディ・プログラム」教材をWeb上で無料提供している。
 本プログラムは、浮世絵「富嶽三十六景」を通じて富士山の文化価値を知り、富士山や日本を大切に思う気持ちを醸成するための教職者向けに開発した社会科指導用教材。2013年より、静岡、山梨両県と東京都4区の学校へ配布、授業を実施。2018年より全国の小学校で利用できるよう、教材のWeb配布を開始した。
 教材の特色としては、小学校6年生社会科「江戸時代の町人文化」の単元で活用できるよう、授業で使う映像教材と浮世絵教材をセットで提供している。収録された授業案やモデル授業の映像を参考に授業実践できるだけでなく、自由に教材を組み合わせて幅広い学習活動に活用可能だ。
 映像教材は、江戸の暮らしや文化などに触れる機会が減っている現代の子どもたちに向けて、教科書の内容をイメージ豊かに理解させ、庶民を主役にした歴史に興味を持たせ、その後の発展学習へつなげることをねらいとしている。
 浮世絵教材は、江戸の文化を今に伝える貴重な資料であるだけでなく、富士山の存在や江戸庶民が生んだ文化が今にどのようにつながるのか、考えるきっかけとなる。
 2月23日は「富士山の日」。教材を通じて、改めて富士山の文化価値に目を向けてみたい。教材の利用には、Webから事前の申請が必要だ。

企画特集

連載