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小学校の教科担任制 弾力的な運用求め教委団体が意見陳述

2面記事

中教審

中教審特別部会が教委団体から意見聴取

 文科省は15日、中央教育審議会の「新しい時代の初等中等教育の在り方特別部会」を開き、中間まとめに対するヒアリングを実施した。教育委員会関係の3団体が意見を述べた。小学校の教科担任制について、自治体が弾力的に運用できるようにすることなどを求める声が上がった。
 指定都市教育委員会協議会は、小学校からの教科担任制について、地域の実情を踏まえた形で導入するよう要望した。発表した鯉渕信也・横浜市教育長は例として、横浜市が独自に1年生から外国語の授業を行っていることを挙げ、教科担任制の対象を低学年でも認めるよう求めた。
 また、教科の授業時数の配分を学校裁量で弾力化できるようにすることについて、「教職員の働き方改革につながる」と賛同し、早期の実現を求めた。
 中核市教育長会は、児童・生徒に1人1台の情報端末が整備されることを踏まえ、デジタル教科書の無償化を答申に盛り込むことを求めた。
 岩元義継会長(大阪府豊中市教育長)は、修得主義の導入についても意見を述べ、「義務教育に留年を伴う仕組みはなじまない」として適用に慎重な考えを示した。
 全国町村教育長会も教科担任制について、自治体の実態に合わせた運用を要望した。中間報告で対象教科を「外国語・理科・算数」の3教科としていることに対し、該当する教員を確保できない可能性があるとして、教科を広げ、国語・図画工作・音楽・体育も入れるか、教科を限定しないで導入することを求めた。
 特別部会ではこの後も3回、関係団体からのヒアリングを実施する。

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