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栃木県・黒羽小、校内文化財の修繕費ネットなどで募る

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 江戸時代の藩校が前身で、多くの文化財を持つ栃木県大田原市立黒羽小学校に対し、その修復費用などを確保するために、インターネットなどを通して寄付を募る活動が続いている。
 藩主の重臣の家から移築された門(写真)があり、児童はその下をくぐって登下校するが、老朽化が激しい。この門の修復を中心に、児童らが歴史を学ぶための施設の整備などに当てる。11月25日の時点で目標額の500万円に対し、314万円まで集まっている。
 この門は、「侍門」と呼ばれ、芸術的価値が高いという。平成13年に改修を済ませている。それから20年近くが経ち、損傷が目立つようになった。
 公費での修復費用は確保のめどが立たなかったことから、「クラウドファンディング(CF)」と呼ばれる手法で、インターネットを通して広く、寄付を募ることとした。平行して現金での寄付を受け付けている。
 侍門の修復作業は、寺院の修復経験がある地元業者に依頼する予定。
 同校とそのPTAや卒業生などで構成する「作新館復興プロジェクト」が寄付を呼びかけている。作新館は同校の前身となった藩校の名。
 インターネットを通した寄付は、「READY FOR」のウェブサイトで募っている。12月9日までに500万円を集める。
 寄付金額に応じて、お礼の品や手紙などを送る。市内のホテルの宿泊券などを用意している。
 今回のCFでは、寄付期間内に目標額に届かなかった場合、寄付金を元の人に返す仕組みだが、現金での寄付は引き続き募る。

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