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体育館がワクチン接種会場に すでに練馬区・足立区では集団接種を準備

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休日に行うなど 教育活動に支障が出ない工夫も

 学校の体育館が新型コロナのワクチン接種会場になるかもしれない。というのも文部科学省は2月1日、都道府県教育委員会などに向けて、自治体から接種会場に利用したいと要望があった場合には、積極的に協力するよう通知したからだ。
 今回の接種においては、国民への円滑な実施を図るため、身近な地域で接種を受けられる仕組みを構築する必要がある。そのため、厚生労働省の「新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の実施に関する手引き」では、医療機関以外の接種会場確保のため、保健所や保健センター、学校、公民館などの施設を活用することを例示し、文部科学省にも特段の配慮を求めている。
 特に学校の体育館はふだんから地域の避難所として利用されていることや、駐車スペースにも余裕があることから、まさに接種会場としてうってつけといえる。
 その上で、文部科学省では児童生徒の教育活動に支障が出ないよう、休日は学校、平日はその他の公共施設という分担を行うことのほか、特定の学校に長期間会場を固定しないこと、近隣の学校と連携して教育活動を実施すること、多くの人が訪れる場所では感染症対策や防犯対策の観点から、動線や使用区域を明確にすることなどの工夫をするよう促している。
 こうした中、すでに東京の練馬区や足立区では学校体育館などの特設会場で集団接種を実施する準備を行っており、岩手県、大阪市など全国の自治体でも検討が始まっている。
 なお、厚生労働省と川崎市による運営訓練では、標準的な体育館で1日300人程度に接種できると確認されている。

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