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教育旅行で求められる学習とは~「自ら学び自ら考える力」を育てる探究の場に~

12面記事

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 教育旅行を「探究」の場として利用する学校が増えている。座学では得られない体験は、子どもの発見や気づきを生み、自ら考え、行動する力を育むまたとない機会になるからだ。現地での体験をより「深い学び」に発展させるプログラムを提供する誘致先も増えており、観光地をまわるだけではない「修学」としての教育旅行への関心が高まっている。ここでは、そんな教育旅行で求められる学習について特集する。

 本紙調査でも修学旅行のテーマは「探究学習」に新学習指導要領では「自ら学び自ら考える力」を育てる探究型学習の取り組みが重視されている。探究型学習は、課題の設定から情報収集と選択、情報の分析・集約、発表(レポートやプレゼン)のステップで学びを深めていくことが必要になるが、こうした子どもの成長を促す学習活動を教育旅行での事前学習や現地での体験、事後学習の過程を通じて身に付けようとする学校が多くなっている。
 教育旅行を探究の場として位置付ける機運は、本紙が今年2月に全国の学校2400校(小・中・高校各800校:回答530校)を対象に実施した「修学旅行(教育旅行)に関する調査」の結果からも明らかになった。
 「今後修学旅行を実施する上で、学習テーマとして注目していることはありますか」という質問(複数回答可)では、「探究学習、問題解決型学習」と答えた学校が350校と最多。次いで「キャリア教育」(190校)、「SDGs」(170校)となっており、探究やその学習に紐づけられるテーマに関心が高まっていることがうかがえる。
 そうした点でも、今後の教育旅行で大切になるのは「何を学ぶか」という教員による題材の設定であり、「主体的・対話的で深い学び」につなげる教科を横断した体系的なカリキュラムの構築になる。

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