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「コロナ」で共通テスト免除、有利にならず

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文部科学省

 文科省は12日、今回の新型コロナウイルス感染拡大に伴う大学入試の特別措置について、受験生向けに解説した一問一答集をホームページ上に掲載した
 前日には、新型コロナウイルスにより大学入学共通テストが受けられなかった場合、2次試験に相当する個別学力検査や、高校が作成する調査書に基づいて選抜することなどを検討するよう大学側に求めている。一問一答集は、そのような措置により、大学入学共通テストを受けずに選抜されることとなった受験生について、「本人の能力とかかわりなく有利になるようなことはない」としている。
 11日に文科省が示した方針に対し、受験生が抱きそうな疑問を4点挙げて、今回の入試について説明した。
 このうち、「共通テストを受験せずに各大学の個別試験だけ受験した方が有利になるのでは」との問いに対し、今回の特別措置は、新型コロナウイルスに感染したか、感染した人の濃厚接触者になった場合に限られるため、意図的に共通テストを回避することはできないとの見解を示した。
 その上で、共通テストを受けなかった受験生の合否を判定する大学側について、「共通テストを受験した他の受験生の学力と比較して、十分それを上回る能力を有するかどうかを慎重かつ厳格に判定するもの」として、有利になることはないと結論付けた。
 また、このような措置を設けることで、本来の合格定員の枠が減るのではないかとの問いも設けた。回答では、本来の合格定員の枠を維持したまま、共通テストを受けていない受験生を合格にできるとの考え方を示した。
 各大学は定員を超えて入学させた場合、国立大学運営費交付金や私学助成金を減額する仕組みがある。今回の特例措置では、減額しない扱いとする。

文部科学省

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