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文理分断、脱却を 文科相が呼び掛け

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文部科学省

 政府の教育未来創造会議が理系離れ対策や理系専攻の女性の増加などを提言したことを受けて、文科省は24日、「高校でも早期から文系・理系に分ける『文理分断』教育から脱却し、文系・理系の枠を超えた学びにより、生徒の可能性の芽を大きく育むことをお願いする」などとする末松信介文科相のメッセージを公表した。性別の違いによる進路の差についても触れ「学校における男女の違いに基づく先入観を徹底的に排除しましょう」などと呼び掛けた。
 メッセージの中で末松大臣は、日本が国際的にも高い理数系の学力がありながら、高校・大学で理系を選ぶ生徒が少ないことや、その中でも女性の割合が少ないことに言及。「初等中等教育段階で高い資質・能力が育成されながらも、大学でその資質・能力をさらに伸長させるための環境が十分に整えられていない」と指摘した。その上で「高校段階での理系離れや、社会全体に通底する男女の違いに基づく先入観、目まぐるしい社会の変容に必ずしも追走しきれていない大学の構造など、さまざまな要因が複雑に絡み合っていることに起因するのではないか。大学を起点にして大胆に構造転換を図ることが必要だ」などと訴えた。

文部科学省

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