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全学校図書館をDB化 次期読書推進計画に反映へ

2面記事

文部科学省

有識者会議報告案

 子どもの読書活動の推進策を議論している文科省の有識者会議が10月21日、報告案をまとめた。学校に1人1台の学習端末が整備されたことを踏まえ、調べ学習の充実のため、学校図書館の蔵書のデータベース(DB)化を進めることなどを盛り込んだ。他校の学校図書館や公立図書館とDBを共有することで地域全体の図書の整備を図る。
 同省の調査によると、学校図書館の蔵書のDB化は令和元年度末時点で小学校80・5%、中学校79・3%、高校92・2%で、報告案では全ての学校で整備することが重要だと指摘した。
 電子書籍の活用にも触れた。公立図書館の電子書籍利用サービスのIDを一括で発行し、授業や長期休業期間中などの自宅学習時に使えるよう、国の積極的な取り組みを求めた。
 報告案に対して、この日の会合では「電子書籍の環境整備に力
点が置かれ過ぎている。(図書整備は)紙との両輪で行うことが大事だ」という声や「電子書籍の導入は発達段階を考慮した方がよい」と慎重な意見が上がった。
 有識者会議の報告は、5年に1度作られる子どもの読書活動推進の基本計画に反映する。次期計画は令和5年度から始まる。

文部科学省

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