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「スクールソリューションフェア2024」開催~未来を担う子どもたちのためにできること~

9面記事

企画特集

カンコー学生服

 学校制服・体操服の枠を超えた「チーム学校」の一員として、教育現場の持つさまざまな課題に応える取り組みを進める菅公学生服(株)。今年の「スクールソリューションフェア2024」は、地域ごとのブレザー化対応が増加していることから、東京を始めとする地区展の形で実施しているのが特徴だ。ここでは、11月14~15日に大阪で開催した展示会から、来シーズンに向けた制服や子どもたちの未来を見据えた提案を紹介する。

ブレザースタイルの差別化を提案

オレンジカラーをメインにしたコーディネート。ボトム柄にはインクジェットプリントで多彩な色を表現。

 会場では、来年170周年を迎えるカンコー学生服の歴史を振り返る展示とともに、新たな提案として「COLOR企画」を打ち出した。これは、各地でブレザー化の動きが活発していることを受け、ブレザースタイル内で差別化できるデザインニーズ=「なりたいイメージカラー」にこたえるもの。
 色から受ける印象を10~60代1800人に調査した結果をもとに、オレンジカラーをメインにしたポジティブで温かみのあるコーディネートを提案。ニットブレザーには、目を引く新色となる「グレージュ」。スカートのボトム柄には、先染め織物では表現できない10色もの色数を使ったインクジェットプリントを大胆に採用。スラックスもさりげなくロゴを入れたオリジナル性を高めるデザインとなっている。あわせて、癒しや調和、安心感のあるイメージをもたせる、グリーン系のカラーをメインとしたコーディネートも披露した。また、ブランド制服では、現在全国41校で採用されている「BEAMS SCHOOL product by KANKO」の新企画となる、「大切にすること」と「変えていくこと」をテーマにした各種スタイル。SDGsやサスティナブルにいち早く注目した共学向けブランド「ELLE ECOLE」などを紹介。また、旧制服と新制服を比較した展示では、最新のブレザー・ポロシャツから、シルエットや機能性、快適性アップ、保護者の手間を軽減する機能など進化をアピールした。

耐久性や花粉・臭い対策になる素材の体操服も

 薄手・軽量でありながら防風・保温で耐久性に優れた素材を採用した体操服「カンコープレミアム」は、現在約500校で採用。開発中の新コラボブランドの体操服も会場限定で発表した。この春より提案をスタートした、「花粉・臭い対策」が期待できるDR.C医薬のハイドロ銀チタン技術を活かしたコラボ素材を活用した体操服も展示した。

ありたいと望む未来を描く、プロトデザイン

 カンコー学生工学研究所では、未来の社会環境や価値観の変化をとらえ、子どもたちにとって真に豊かな未来の創出を目指し、研究中のプロトデザインを展示。涼しさを着るという発想で、学校でのモニター着用を実施している「ファン付ウェア」。地球に優しいリユース・リサイクル設計として、廃棄する野菜を染料にした循環型学生服。感覚過敏の子どもに寄りそう「やさしい」ワイシャツ。福祉に対する気づきや学びを生み出したいと、制服・体操服に障がい者アートを取り入れたデザインなどが注目を集めた。

ファン付ウェア

障がい者アートを取り入れた制服・体操服

ECサイトや生徒が参加できるコンテストも

 そのほか、新しい販売方法として24時間いつでもどこでも制服の追加注文が可能な「ECサイト」を提案。学校毎のIDとパスワード設定で在校生のみ購入可能で、スマホを使用した自宅での採寸にも対応する。
 教育ソリューション事業を手掛けるカンコーマナボネクト(株)は、高校生のアイデアで地域課題解決の実現を目指す「地域応援アイデアコネクトEXPO(中高生向け探究学習コンテスト)」や、高校生が学校・地域・企業の魅力を動画で発信する「YouTube甲子園」などの取り組みを紹介。いずれも探究活動のアウトプットとして参加できることを強調した。

制服・体操服の回収活動をスタート!
子どもたちに循環型社会を実感できる機会を

写真左から(株)JEPLANコミュニケーション設計課 井土裕介課長、岩元美智彦 取締役 執行役員会長、菅公学生服(株) 尾崎茂 代表取締役社長、吉川淳稔 企画推進部 部長

 記者発表では、資源循環の技術や仕組みを持つ(株)JEPLANと協働し、制服・体操服を「捨てる」のではなくリユース・リサイクルを進める「制服循環エコスクールプロジェクト」を開始することを発表した。こうした背景には、カンコー学生服として長年にわたり環境に関する取り組みを続ける中でも、最終的には多くの制服・体操服が廃棄されていることに課題を感じていたからだ。
 具体的には、さまざまな地域の学校へオリジナル回収BOXを設置。証明書を発行することで、循環型社会に向けた活動に参加している実感が持てるようにする。その上で、再生原料「BRING Material™」を使用した何度でも循環する制服・体操服の開発につなげるとともに、「回収した制服をどのように循環させるのか」といったセミナー等を通じて、子どもたちが主体的に考える学びの機会を提供することを目指す。
 菅公学生服(株)の尾崎茂社長は「子どもたちに循環型社会の大切さやすばらしさを、実体験を交えながら感じてもらいたい」と意気込みを語った。

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