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障害学生の修学支援で報告書 合理的配慮の対象 入学希望者ら明記

3面記事

文部科学省

有識者会議

 障害のある大学生などの修学支援に関する文科省の有識者会議は3月22日、議論の報告書を公表した。合理的配慮の対象には入学希望者や大学院生、通信課程の学生を含むことを明記し、オンラインでの学修の配慮方法の例も盛り込んだ。今月から施行の改正障害者差別解消法で私立学校でも合理的配慮が義務になることを踏まえ、基本的な考え方を示した。
 文科省はこれまで、平成24年度、平成28年度に障害のある学生への支援を議論する有識者会議を設置し、一次、二次まとめとして公表し、大学などに対応を求めてきた。ただ近年、障害のある学生が増加傾向であるものの、配慮方法は大学間での差が大きかった。今回、修学支援策を第三次まとめとして整理した。
 合理的配慮の対象にはオープンキャンパスの参加者も含み、大学院生や通信課程の学生、聴講生も含むことを明記した。学生と大学側が建設的対話を通じて対応策を検討していくことを求めた。
 適切な合理的配慮をしていくに当たって障害の状況を把握するための資料提出を求めることは有効だとしつつ、資料がない場合でも柔軟な対応ができるよう、対話を通じた検討の必要性を強調。現在、教職員向けガイドラインの作成義務は国立大のみだが、公私立大にも作成を促した。
 オンラインでの学修の場面での合理的配慮についても提示した。学生の状況と授業の内容などを総合的に判断してオンラインでの参加の可否を判断することとした。
 一方で、障害のある学生への効果的な支援であることから担当教員に過重負担が発生しないよう、オンラインでも学びやすい環境整備を大学に求めた。「オンラインの代替措置は認めない」などをシラバスに記載するのは合理的配慮の提供義務違反に該当することも留意点として明記した。
 支援に当たっては大学単体での対応が困難な場合は日本学生支援機構(JASSO)や自治体、民間団体との連携も有効だとし、障害学生修学支援ネットワークの活用などを求めた。

文部科学省

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