日本最大の教育専門全国紙・日本教育新聞がお届けする教育ニュースサイトです。

“好き”を文章に 東京理科大、教員志望者に講座  

NEWS

関連団体・組織

 東京理科大学が教員志望の学生に向けて開いている文章力向上講座の「記者トレ」は17日、3回目を迎えた。初回は「見出しづくり」に、前回は「書き出し」に取り組んだ。今回は「文章を躍らせろ!」と題し、学生たちは人間にしか書けない文章を学んだ。生成AIが書いた文書では事実関係を確認する大切さも教わった。講座は同大学教職教育センターの井藤元教授によるもので、毎日新聞社が協力している。
 学生は事前課題で、自分が好きなものについて魅力を伝える記事を作成した。鉄道旅やつけ麺、「機動戦士ガンダム」などを取り上げた。その記事に対して記者による添削があり、「『しかし』が文章中に3つあるため、『けれど』や『でも』を使い、工夫を凝らそう」といった講評があった。学生たちは、プロの記者のアドバイスに関心を寄せていた。
 事実確認の重要性を知る学習では、同講座の進行役・井上真帆アナウンサーを紹介する記事を学生たちが読んだ。「人物紹介をする新聞記事を書いてください」と入力したAIの文章は読みやすく、一見すると問題はなかったが、地方のテレビ局から東京のタレント事務所に移った理由など、事実ではない箇所があると井上アナは述べた。AIが記した内容を鵜呑みしないことが大切とした。
 受講生で2年生の加藤優菜さんは「事前課題の記事は自信があった。けれど、第三者に伝わる文章になっていなかった。分かりやすく伝えることが大事だと感じた」と語った。
 次週は最終回で、インタビュー記事を書く予定。

関連団体・組織

連載