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一刀両断 実践者の視点から【第703回】

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23歳教諭による校長の叱責

 相模原市教委は、23歳の市立小学校教諭が5月に大声で校長を叱責するなどしたとして、減給1カ月の懲戒処分としたという。発表によると、処分を受けた教諭は、児童の前で、児童が泣くほどの大声で校長を叱責したとのことである。
 このような事態は、今後さらに形を変えて起きてくる出来事になると感じられた。事案の概要を見ると、明らかに不適格な資質が見て取れる。
 合点がいかないのはその処分が減給1ヶ月としている生ぬるさにある。この教師が在勤する事でどれほどの不利益が起きる事だろうか。
 採用から2年目となると、その傾向は初任の時からあったはずであるから、その評定段階すなわち条件付き採用の時に正規採用を取り消すべきであったはずである。
 それをしなかったのか、出来なかったのかは、これからの任用関係者の責任として問われなければならない。
 採用が先か、子供が先かを間違えるとこうした出来事は防げない。私が校長や人事管理担当ならば、裁判を想定して秩序を最優先するだろう。
 このような教員を養成した大学にも責任の一端はあるだろう。そのような教員養成を行っている国にも当事者意識を持ってもらいたい。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。千葉県教委任用室長、主席指導主事、大学教授、かしみんFM人生相談「幸せの玉手箱」パーソナリティなどを歴任。教育講演は年100回ほど。日本ギフテッド&タレンテッド教育協会理事。)

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