きのこってなんだろう?
13面記事
小林路子 作
ある森の小道。シラカバの木の下でコケから何かが頭を出した。しばらくすると伸びてきて、だんだん頭の赤い部分が開いてきた。これは、ベニテングタケという毒キノコ。
このキノコのかさの下にあるヒダから薄い煙のようなものが出ていた。風に乗ってキノコの胞子が飛んでいるのだ。一つの胞子は見えないぐらい小さいが、たくさん集まると薄い煙のように見えることがある。胞子が地面に落ちると、胞子から糸のようなものが伸びてくる。これは菌糸というキノコの本体。菌糸同士がくっつき、伸びて増えていく。
菌糸には種類があり、生きた木の根だけでなく切り株や虫などにも付く。菌糸は外からは見えないが、キノコができてはじめて、そこにいたことが分かる。
ベニテングタケを例に、身近なキノコのライフサイクルを描く。(小学校低学年から)
(1320円 福音館書店)
(Tel03・3942・2066)


