瀬戸内・松山ならではの「本物の体験」を通して、「最高の思い出」を全力でサポート
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道後温泉のジオラマ
~地元高校生と連携したジオラマ製作~
松山市は約20年前から修学旅行誘致に注力しており、現在は年間約12000人超を受け入れている。令和5年度からは特別支援学校の修学旅行誘致や受入サポートに取り組み、その一環で、視覚障がい者向けの触察のコンテンツ開発に取り組んでいる。
手で見る松山城
松山南高等学校自然科学部の皆さんのご協力で、令和5年度に松山城のジオラマ製作を開始した。設計の知識がない高校生が工事の資料やドローンの写真などを頼りに、支援ソフトで図面を作成し、3Dプリンターで立体化した。でき上がった試作品を松山盲学校の皆さんのご協力で触察してもらい、利用者の視点で、東西南北の点字情報を追加するなど実用性を高め、天守や石垣、櫓などを再現した「手で見る松山城」が完成した。
完成品は、学習素材として松山市外の学校に貸し出し、利用者から「旅行先への期待が膨らみ、旅行中は現在地や周囲を確認しながら歩けた」と好評を得た。また、「オーテピア高知声と点字の図書館」にも展示されるなど、思わぬ反響を呼んだ。

松山城のジオラマ
触れて歴史を感じる道後温泉本館
この活動は校内でも注目を集め、現在3年生の大野好翔さんと水本知希さんら自然科学部の面々は意欲的に第2弾=道後温泉本館のジオラマ製作に挑戦した。「触った人がワクワクできるように」との思いで何度も現地調査へ。風呂や湯釜、個室や通路など、3階建ての複雑な構造を細部まで再現し、運搬に便利な組立式とした。
「完成した充実感に加え、利用者の喜びや感動につながっていくことを実感した」と大野さん。「新たな気づきがあった。作る側のこだわりだけでなく、使う側の気持ちを汲み取るものづくりが大事」と水本さん。地元の観光振興の一翼を担った高校生たちにも、近い将来、社会へと羽ばたくための考えが身についている。約9カ月をかけて製作した超大作ジオラマは、修学旅行生が触れて歴史を感じる「本物の体験と感動」へとつながっていく。
「松山ユニバーサル・ツーリズム」はこれからも歩み続ける
松山市は、関係団体と協力しながら、修学旅行での「最高の思い出」作りを全力でサポートしている。松山城のジオラマをはじめとした、まちの魅力を最大限に生かし、松山だからこそできる「本物の体験と感動」を提供していきたいと担当者は語る。

