大学生の書籍費 月千円下回る 生協調査
NEWS 全国大学生活協同組合連合会が実施した学生生活実態調査で、物価高の影響で学生の節約志向が一段と強まり、月間の書籍費が初めて平均千円を下回ったことが分かった。学習関連費や娯楽費を抑える一方、食費は増加しており、生活費のやり繰りに苦慮する実態が浮き彫りになった。
調査は令和7年10~11月、全国の大学生協加盟30大学の学部学生を対象に実施し、1万3277人から有効回答を得た。学生生活の収支や授業、課外活動など幅広い項目を尋ねている。
1か月の平均支出では、食費が前年より増加した。物価上昇の影響が背景にあるとみられる。一方、教養娯楽費や学習関連費は減少した。特に書籍費は統計開始から初めて千円を割り込み、下宿生では令和元年のピーク時からほぼ半減した。教材購入を控える傾向が鮮明になった。連合会では「物価高の中、食費の増加分を他の支出を抑制することで耐えている状況だ」とみる。
収入面では、下宿生への仕送り額が平均7万4652円と過去10年で最高額を記録した。アルバイトをしている割合は77・4%とコロナ禍前を上回る水準で、収入の柱として定着していた。
奨学金の利用も広がっている。給付型奨学金の受給率は15・2%(前年比7・9ポイント増)と大幅に増加した他、授業料の減免を受ける学生も増えた。
大学での過ごし方にも変化が見られる。登校日数は新型コロナウイルス禍前の水準に近づきつつあるが、キャンパス滞在時間は「短時間」と「長時間」に二極化する傾向が続いている。授業形態の多様化やオンライン活用の定着が影響しているとみられる。
課外活動では、対面型のサークル活動が回復する一方、個人の関心や趣味を軸にした緩やかなつながりを重視する傾向も見られた。
今回の調査では、生成AIの利用拡大も明らかになった。利用経験があると答えた学生は9割を超えた。利用目的はリポート作成の参考、情報収集、翻訳など学習関連が中心だった。
連合会は「経済環境の変化が学生生活に直接影響している。学修環境の確保と生活支援の両面での支援が必要だ」としている。

