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ライフコーチの視点から 現代を生きる子ども・若者のリアル【第2回】

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論説・コラム

自信はなくても、自分のやろうとしていることを信じる

 「私は夢を持っていますが、自信があるかどうかと言われるとはっきりと肯定はできないと思います。でも、今回の講演で『自信はなくても自分のやりたいことを信じる』という言葉を聞いた時に心に刺さって、自分の夢へまっすぐ進めるような気がしました。自分をつくれるのは、自分を変えられるのは、自分だけなのだということを知ることができて、前向きな気持ちになれました。ネガティブな考えではなくて、ポジティブに考えることが大切だと思いました。これからの人生で、他の人に合わせたり他の人のことばかり考えたりして自分を追い込んだりせず、自分の大切にしたいことを大切にしようと思いました。」

 講演後の、高校生のリアルな声。

 多くの子ども、若者、そして大人たちは「自分に自信がない」「自信がないから行動できない」と言う。なぜそれほどまでに「自信がない」というのか。ここでいう「自信」とは何なのか。

 これまで、私たちが求められてきたのは結果。結果が出て、初めて評価されることも多い。
 ただし、求めている結果というのは、必ずしも得られるとは限らない。
 例えば、オリンピックに出場する選手の中で、「金メダル」という結果を得られるのは一人だけだ。
 結果を出せる!という自信を持てない時、チャレンジすることすら、あきらめてしまうこともあるのではないか。
 だとしたら、この「結果に対する自信」は、本当に必要なのか?
 自信がないと本当にできないのか?答えは「NO」だと、私は思う。

 「結果に対する自信」はなくても、チャレンジすることはできるはず。そして、自分のやろうとしていること、自分の大切にしたいこと、自分の価値観は、自分が信じてあげられるのではないだろうか。
 私たち大人は、子ども・若者のチャレンジを「結果」を評価することなく、ただただそのプロセスを応援する。それができたら、子どもたちは自分を信じて、自分の選んだ道を肯定していけるのだ。だから、私は伝えていく。「あなたが選んだ道を応援しているよ!私もあなたを信じるよ!って。」

中高生の心を開く専門家/ライフコーチみつはしあきこ
 幼少期に父親から虐待を受け、学校では、いじめの標的になった経験を持つ。成人後も、自分の思うような生き方ができなかったが、東日本大震災をきっかけにコーチングを学び、独立。3兄弟の母。ホームページ(https://mitsuhashiakiko.com/)に情報多数。

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