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令和5年 臨時国会質疑から【第2回】

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行財政

 今月13日に閉会した臨時国会のうち、11月30日の参議院文教科学委員会では、令和6年度予算概算要求で掲げた「副校長・教頭マネジメント支援員」に関する質疑があった。古賀千景氏(立憲)は、その役割などを尋ねた。

「副校長・教頭マネジメント支援員」とは

 古賀千景議員 マネジメント支援員はどんな業務を行うのか、その業務内容は学校裁量なのか、それと授業にも入るのか、この三点お願いします。
 
学校徴収金の管理会計など想定
 
 文科省初等中等教育局長 来年度の概算要求におきまして新規要求しております副校長・教頭マネジメント支援員は、副校長、教頭の長時間勤務の改善を図るとともに、副校長、教頭が管理職として本来果たすべき役割である学校マネジメントに注力できるようにするということにより、学校全体の運営改善を図っていくということを目指しております。
 このため、副校長・教頭マネジメント支援員の業務内容としては、教職員の勤務管理事務の支援、施設管理、保護者、外部との連絡調整、学校徴収金の会計管理、学校の管理運営に関わる副校長、教頭の業務の補佐を想定しております。
 このような業務を実施するため、例えば退職教員や教育委員会勤務経験者、民間企業等での事務経験者等の方々に支援をいただく、勤務いただくことを想定しておりまして、学校裁量かということでございますが、先ほど挙げました業務は一例でございますので、そういう意味では学校に裁量があるということです。
 また、授業に入るのかという点については、先ほど挙げました業務が象徴的でありますけれども、教育活動自身はやらないという前提でございます。

教頭が授業する場合は

 古賀議員 では、例えば、今、教員が足りなくて授業に、補習に入ったりとか教頭先生にしていただいたりしていたんですけれども、そういう場合は、教頭先生がそのクラスに入って、マネジメントの方が教頭の仕事をするというイメージですか。

秘書的業務担う

 初等中等教育局長 具体的なイメージでいきますと、副校長や教頭先生の秘書的な役割だというふうにお考えいただければと思いますので、職員室にいて副校長、教頭先生の役割をそのまま担うというのとはちょっと違うんじゃないかなというふうに感じております。
 
子供にかかわる業務に人を
 
 古賀議員 私も、現場の声として、副校長、教頭先生が大変だということもよく聞いております。本当は業務を削減する側ですよね、管理職というのは。だけど、そこで、まだまだで、とてもそこでもう苦しんでいらっしゃるということも伺っておりますが、一番大変なのは、教職員が足りなくて、担任がいなくて、そのクラスの子供がいつも毎日プリント自習だというようなときに、教頭先生や副校長先生が入っていただいて授業をしていってくださっている、そこが大変、自分の業務ではないところの、新しい、教職員が足りないというところで業務が過多になっているという話を私はよく聞いております。
 私の中では、学校というところはやっぱり子供に重点を置くべきであって、教職員が足りないという実態改善はもちろんですが、そこではなく、子供に関わる業務というところで私は人を付けるべきだというふうに、管理職側ではなく、もちろん大変なのは分かっています、御苦労されているのも聞いております、しかし、やっぱり子供を中心に置いたというところに、そこに人が欲しいというふうに私は思います。

令和5年 臨時国会質疑から