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「大学入学共通テスト」マーク式問題例 数学編

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大学入試改革(9)(最終回)

 (独)大学入試センターは7月13日に大学入学共通テストのマークシート式問題のモデル問題例を公表している(http://www.dnc.ac.jp/corporation/daigakunyugakukibousyagakuryokuhyoka_test/model.html「平成29年7月13日公表「大学入学共通テストマークシート式問題のモデル問題例」」)。前号(7月24日付)の国語編に続き、数学のモデル問題例を紹介する。作問に際して「日常や身近な課題を題材として数学を活用する場面を設定し、数学的な思考を深めること」に留意したという。

 モデル問題例3は、1日の平均睡眠時間の上位8都道府県のデータを基に、東北地方の特徴について話す2人の会話から「多面的・批判的に考察する力」を問い、散布図などを使って「データの傾向や変数間の関係について考察する問題」を出題して「見いだした事柄を既習の知識と結びつけ、データを多面的に考察する力」などを問うている。
 学習指導要領「数学I」の「データの分析」のうち「データの相関」や「データの散らばり」を学び、応用する力を育てたい。

身近な課題に数学活用
 モデル問題例4は、コンピュータ画面上の三つの円とそれらの交点を通る直線に関する問題を設定。「成り立つ性質を見いだしたり、見いだした性質に関する証明や構想を立てたりする力」などを問う。
 また、数学授業でのICT活用も想定し、問い(4)のような「生徒がコンピュータを用いて図形の考察を行う場面」も設定されている。
 学習指導要領では「数学I」数と式のア数と集合、「数学A」平面図形の(イ)円の性質などが主な指導内容である。「事象を数・式、図、表などに着目して考察し、問題解決の構想を立てる」力などを培う必要がある。問い(4)は「得られた結果の意味を考えたり、条件を変更したりして、事象の意味を考えることができる」力を試している。

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