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一刀両断 実践者の視点から【第286回】

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いじめ重大事態の国への報告

 いじめ重大事態、4月からは国にも報告を(https://www.kyoiku-press.com/post-255878/)と、文科省が報告事務を課してきた。この報告は何のためにするのかと問いたい。報告したなら即対応出来るのだろうか?そんな部署や人員は配置されているのだろうか。
 議員からの回答と面子の為に報告を求められて責任のみ追及なると改ざんや隠蔽も増やす事になりはしないかと危惧してしまう。
 予防的措置を最優先にするならば、仕事を減らし、教職員に余裕を持たせる事が子どもの変化に気づかせる最大の予防にもなりえるのだが、そこには手当をせずに報告を求める手法に学校現場を支えようというよりは、自分たちの立場を先にしている事は明々白々ではないだろうか。
 迅速にして手厚い対処をしますから、共感共苦しますから、報告をお願い致しますとするのなら。条件を付けてはどうだろうか。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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