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理科WG 小学校で分野横断の学習内容を提案

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中教審

 中央教育審議会教育課程部会の理科ワーキンググループは29日、第2回会合を開いた。教科としての系統性を高めるため、小・中学校で設けている2分野4領域を、高校と同様に「物理」「化学」「生物」「地学」の4分野に再編する案が示された。またエネルギー問題や環境問題など特定の領域に限定できない社会課題が増えているとして、全体の内容を増やさない範囲で、小学校で分野横断的な学習内容を設けることとした。分野横断的な内容は、中学校では生態系や食物連鎖について学ぶ「生物と環境」などがあるが、現行の小学校には置かれていない。
 物理や生物などの各分野は、内容を基に三つ程度に区分して「高次の資質・能力」(中核的な概念)を明らかにする。小学校では3学年から6学年までの4年間、中学校では3年間、高校では科目ごとのまとまりで示すことが提案された。
 4分野への再編案に対して委員から支持する声も上がったが、「(現在の区分は)小・中学校での学習内容と紐づけられている」とする声や「既存の名称は領域横断を示しているが、高校の科目名では領域が分断されているように見える」と否定的な意見もあった。

中教審

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