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都立高の魅力向上で部活強化・設備充実を推進

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都道府県教委

 東京都教委は6日、都立高校の魅力向上策を議論する有識者会議の初会合を開いた。委員からは特色ある部活動や学校施設の充実を求める声が多数あがった。意見を受けて坂本雅彦教育長は、都立高校に「部活動強豪校」をつくるプロジェクトを立ち上げると明言し、学校施設についても質と量の側面から整備や改修を早急に進める考えを示した。
 令和5年度と6年度を比較すると、都内の中学校卒業者のうち、全日制私立高校への進学者が約1200人増加しているのに対し、全日制都立高校への進学者は約1400人減少しており、都立高校を取り巻く状況は厳しさを増している。
 有識者会議では来年度中に中間報告、令和9年度に最終報告をまとめる予定だが、都教委は結論を待たず、実施可能な施策から順次進めていく方針だ。
 部活動は、指導者人材や設備の充実、スカウティングなどで強化を図っている私立高校が多い。会合では、委員から「私立の強豪校に生徒が流れてしまう傾向がある」との指摘もあり、部活動の強化を特色とする都立高校をつくるよう求める意見が出た。
 学校施設については、修繕が必要な箇所があっても予算がつかずに長年放置されているケースも少なくない。早期の修理や改修を求める声や、洋式トイレの整備などを要望する意見もあった。

都道府県教委

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