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「いじめ最多」など論点に 道徳WG

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中教審

 文科省は25日、次期学習指導要領の策定に向け、中央教育審議会の道徳教育に関する作業部会の初会合を開いた。座長には、駒澤大学の頼住光子教授が就き、児童・生徒の自死、いじめ、不登校が過去最多となり、だまされて犯罪に手を染める人が増える中で道徳教育が果たすべき役割などを議論することとした。感情について学習することの意義を説く意見が出た。
 道徳教育をめぐってはちょうど10年前の平成27年に教科化があり、学校現場では、検定済み教科書を使うようになった。
 それ以前の道徳の授業では、教科学習の時間に振り替えられるなどしていたが、教科化により、文科省では時間数の確保が進んだとの認識を示した。
 会合では、このような経緯や成果、課題などについて文科省の担当者が説明。座長を含む11人の委員がそれぞれ、道徳教育についての考えを述べた。
 委員のうち、法政大学の渡辺弥生教授が、悪いと分かっていても、いじめにかかわってしまう実態に言及。児童・生徒が感情について理解を深める必要性を唱えた。「考え、議論する道徳」の前提として、「感情に関する教育を入れられるといい」と話した。例として自分自身の怒りを理解し、調節するといった内容を示した。

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