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通信キャリアの最新ソリューションが教育現場を支える

12面記事

ICT教育特集

校務アプリへのセキュアなアクセスを実現し、業務効率がアップ

校務用スマートフォン導入のポイント

 校務用スマートフォンの導入効果を最大化しているのが、通信キャリアが提供する法人向けソリューションだ。近年では教育委員会がスマートフォン導入を決める際、キャリアのセキュリティー機能・管理ツールの有無が大きな判断材料となっている。導入にあたっては、次のような対策がポイントになる。

 「通話・データ通信の高セキュリティー化」:法人向けの閉域網(VPN)により、校務データはインターネットを経由せず安全に送受信できる。自治体によっては、校務支援システムとキャリアの閉域網を直結し、外部からの不正アクセスを完全に遮断している例もある。また、迷惑電話フィルタや不正通信の自動遮断など、キャリア側のネットワークレベルでの防御機能により、現場のセキュリティー負荷が大きく減っている。

 「端末の遠隔管理で不祥事防止に寄与」:法人向けMDM(モバイルデバイス管理)ソリューションにより、学校側は紛失時の遠隔ロック・データ消去、業務外アプリのインストール制限、カメラ機能の利用制限、OSアップデート管理による脆弱性対策などが可能になる。特に「カメラ利用の管理」は、不適切行為の抑止・証跡管理に直結する。学校側が設定したポリシーが自動適用されるため、個人所有のスマートフォン利用では不可能なレベルの安全性が確保できる。

 「使用状況の可視化で勤務改善にも効果」:通信量やアプリ利用状況、通話履歴などを匿名化し統計情報として「見える化」するサービスも提供されている。これにより、勤務時間外の過度な業務連絡の見直し、校内のICT利用状況の把握、教員の負担が大きい場面の特定など、データに基づいた働き方改革が可能になる。実際、ある自治体では「連絡が深夜に集中していた学校」が可視化され、職場改善の起点になったという。

 そのほか、学校ではサポート体制も重視したいところ。キャリアが提供する「24時間の故障対応」「交換端末の迅速配送」「大規模導入を想定したキッティングサービス」なども、学校現場の負担軽減に大きく貢献する。教育DXの進展とともに、ICT支援員だけでは対応しきれない部分を、キャリアが包括的に支援する体制が整備されつつある。

校内のどこにいても作業できる

新しいテクノロジーを活かしきるために

 校務用スマートフォンの導入は、単なる不祥事防止策ではない。校務DXの推進、働き方改革の実現、学びの質向上といった、学校が抱える複数の課題を同時に解決する可能性をもつ。とりわけ、生成AIをはじめとする新しいテクノロジーを学校現場が活かしきるためには、安全で柔軟なICT環境が不可欠である。校務用スマートフォンは、その実現に向けた重要な基盤整備といえる。
 そうした点からも、今後、校務用スマートフォンは全国の学校現場で「標準装備」になる可能性が高い。導入を検討する自治体が、現場の課題を見据えた最適な運用を設計し、教職員とともに新しい教育環境を築いていくことが求められている。

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