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ネット上で試験採点、返却 紙代や労力の削減に

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企業が学校へ新サービス

 パソコンを使って採点できるテスト用紙やソフトウエアを提供しているスキャネット(東京・千代田区)は、教員が児童・生徒の宿題などを管理できるツール「Google Classroom」との連携を始めた。試験の採点から返却までをインターネット上で行えることから、用紙代や印刷代、教員の労力を削減する狙いがある。
 同社の「デジらく採点2」では、専用のシートを使用して作成した答案用紙をスキャナで読み取り、パソコン上で採点できる。カタカナなどの1文字で選択肢を解答する択一問題には、手書きの文字を自動で正誤判定する機能もある。
 現在、公立校を含めた約70校の小・中学校、高校で導入されている。教員が個人で利用した後、全校へ導入が広がる例もある。
 Googleと米国の教育者が開発した「Classroom」は、教員が児童・生徒とチャット機能でコミュニケーションを取りながら、課題の出題や採点、返却が1カ所でできるアプリ。同社の教育向けサービスは、東京都町田市の小・中学校や埼玉県の高校などで導入が進んでいる。
 これまで「デジらく採点2」では教員がパソコンで採点した後、結果と個人成績表を印刷して児童・生徒へ渡していた。「Classroom」と連携することで、インターネットを活用して返却までの作業を一括で終えられるようになる。
 教員が採点結果や成績表をアップロードすると児童・生徒には通知のメールが届き、自分のパソコンやタブレット端末から確認できる。問題別の正答率なども共有できる。
 「デジらく採点2」を巡ってスキャネットは、コピー用紙を使用して採点できる「普通紙対応版」の提供を今月から始める。従来の解答用紙の作成方法に近い形で、学校現場でデジタル採点を導入しやすいようにする。1学級40人分の採点をする場合、最短1時間程度で完了するという。

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