日本財団「海と日本プロジェクト」

海と人と人をつなぐ。
海と日本PROJECT「スポGOMI」とは

　スポーツゴミ拾い(通称「スポGOMI」)は実在する競技。毎年35を超える地域の高校による「スポGOMI甲子園」や有名企業がCSR活動の一環として行うなど競技人口が急増している。本アニメは、日本財団が推進する海洋ごみ対策プロジェクト「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環で、一般社団法人マンガ・アニメ・ゲーム教育創造機構が制作しており、教育機関に無償提供している。環境教育向けの教材として、アニメを通じて「スポGOMI」の活動の輪を広げていくことを目的とした活動で、公式Webサイトから応募可能だ。

「持続可能な社会の創り手」の育成
アニメーションをきっかけに教材の学びにつなげる
「スポGOMI」アニメーション教材活用のポイント
田村 学氏（國學院大學教授・元文部科学省視学官）

　現代社会は、大量生産と大量消費、大量廃棄による経済成長に依存する傾向が続いています。また、産業の発展と人口増加に伴い、様々な問題が発生しています。例えば、気候変動などの環境問題、資源の枯渇などのエネルギー問題、貧困の拡大などの南北問題、飢餓や食糧不足などの食糧問題などがあり、それらの問題は広がりを見せる一方、収束に向かう気配はなかなか見られません。私たちの子や孫などの将来世代においても、現在のような恵みある豊かな暮らしを行えるかどうかは、甚だ心配な状況にあると言わざるを得ないでしょう。

　将来世代を含む全ての人々に、豊かな生活をもたらすことができるような発展を目指していくことが期待されています。そのためにも、持続可能な社会に向けて行動できること、希望のもてる未来社会を築いていくこと、幅広い視野で考え判断することなど、地球上の様々な問題を自分事として理解するとともに、自分自身の行動を柔軟に変革し続けていくことのできる人材の育成が求められているのです。

　とりわけ環境の問題、身近なゴミの問題は身近で深刻なものとなっています。その影響は周辺の環境に止まらず、海洋汚染へと広がり、重大な問題となっているのです。海洋プラスティックなどの問題は、そのまま私たちの食生活にまで結び付き、将来の社会を脅かす事態になり始めています。

アニメーションをきっかけに教科の学びに

　こうした状況の中、身近なゴミの収集、削減、分別などにチャレンジしている「スポGOMI」の本質的な価値を分かりやすく制作したアニメーションが完成しました。このアニメは、「スポGOMI」の本来目指している社会の姿、メッセージが映像の中に込められています。分かりやすいストーリー展開、鮮やかな映像と相まって、魅力的な登場人物の語る言葉が、ゴミを巡る環境問題の大きさや広がりをリアルに伝えてくれます。子供たちにとっても親しみやすいアニメーションを楽しみながら、気が付いたら環境に関するゴミ問題を身近に感じることとなるのではないかと思います。

　是非、学校で、家庭で、積極的に視聴されることをお薦めします。学校では、このアニメーションをきっかけに教科の学びにつなげることもできるでしょう。もちろん、総合的な学習（探究）の時間を通して、地域の環境問題の解決に取り組むことだって可能です。家庭で視聴された後は、自分自身の生活を見直すきかっけにもなるはずです。
学習指導要領の前文にある「持続可能な社会の創り手」の育成は、こうした身近で、楽しいアクションから始まるのかもしれません。映像教材が、多くの人の手に届くことを期待しています。

■公式Webサイト（問い合わせフォーム）　https://form.jotform.com/220591587814059

　日本語版と英語版を同時製作し、日本から世界に発信するエンターテイメント作品として公開する。
　アニメの舞台は、ゴミ拾いがサッカーにも負けないほど世界で人気を誇る競技「スポGOMI」としてメジャー化した近未来。クラスで一番地味な女の子「アカリ」は、圧倒的な人気と実力を兼ね備えたカリスマ「スポGOMI」プレイヤーの「トキオ」と出会う。それをきっかけに世界中の若者たちを巻き込んで「スポGOMI」を通じて、ごみのない町・川・海、そして未来を目指す青春ストーリーだ。
　トキオ役には、人気俳優の柄本時生を起用。日本を代表する青春アニメを手掛けてきた杉井ギザブローを総監督に有名作品に携わるスタッフでチームを構成した。日本財団の笹川陽平会長も声優として出演している。

　※映像教材無償提供の申し込みは公式Webサイトの問い合わせフォームから。

■公式Webサイト（問い合わせフォーム）　https://form.jotform.com/220591587814059
■「スポGOMI」公式Webサイト　https://spo-gomi-anime.uminohi.jp/index.html