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朝日新聞がSDGs授業案を無料配布中 SDGs冊子活用ガイド制作に教員も参加

13面記事

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 SDGsを普段の授業に取り入れるためのヒントや授業案をまとめた冊子ができあがった。「2030 SDGsで変える 活用ガイドブック 2021年版」(以下、活用ガイド)だ。朝日新聞社が作成し、無料で配布している。

 2020年度から順次実施されている新学習指導要領では、一人ひとりの児童生徒が持続可能な社会の創り手になれるような指導を学校に求めている。各教科でもSDGsの視点を取り入れるように促しているが、適当な教材が見当たらないという教員の声も少なくない。
 朝日新聞社はSDGsプロジェクトという社内チームを結成。学校での授業やワークショップでの活用を想定して、朝日新聞紙面に掲載されたSDGs関連の記事をまとめた「2030 SDGsで変える」(以下、SDGs冊子)を17年から毎年発行し、無料で配布してきた(最新版は昨年10月発行の「2021年版」)。毎年、教育関係者やSDGs関心層を中心とした応募があり、小学校から大学まで幅広い教育機関から「生徒に配り、教材にしたい」という申し込みも増えている。
 一方、教育現場の教員たちからは、「この冊子を使って、どんな授業ができるのかを知りたい」「授業を組み立てるための先行事例を教えてほしい」などの声が編集部に寄せられていた。今回の活用ガイドはその要望に応えるものだ。
 実際にSDGs冊子を使って授業をしたことのある現役の教員に協力を求め、利用法をまとめた。具体的な指導案は「新聞記事を題材にしてクイズ形式で授業展開」「記事を物語形式で伝え、ノンフィクション力を活用」「冊子をヒントに自ら発見『自分たちにできること』」の3例を紹介。導入・展開・まとめなどの時間配分や指導上の留意点などを例示。具体的な発問の仕方や授業プリントの作り方なども説明している。
 また、教科ごとに活用できる冊子内の記事、ワークショップ的に学べる「SDGsふせん」を使った授業プラン、ESDを踏まえたSDGs教育に使える記事を紹介している。
 編集部は、「長年、教育現場で活用されてきた新聞はSDGs教育の生きた教材でもある。今回の冊子には、新任や経験の浅い教員を意識したヒントや小学校低学年向けの指導案も収録している。現役ならではの視点を生かし、多忙な教員たちの教育活動の一助となるような冊子とした。ぜひ、多くの教員に利用してもらいたい」と話している。
 朝日新聞社では、より教育現場で役立つ冊子やガイドづくりのために、意見や要望、SDGs冊子を活用した指導案を募集している。

 判型・ページ数=A4判16ページ。
 募集概要=申し込みには朝日ID登録(無料)が必要。希望者に1冊を無料で進呈。送料も無料。活用ガイドの申し込みはこちら(http://t.asahi.com/wlpr)から。なお、SDGs冊子は応募サイト(http://t.asahi.com/wlps)から朝日ID一つにつき40冊まで応募できる。5冊以上は送料着払い。いずれも、発送先は国内に限る。
 問い合わせ先=朝日新聞社マーケティング戦略本部コミュニケーションデザイン部

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