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一刀両断 実践者の視点から【第177回】

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論説・コラム

 《3歳児20人に保育士1人…現場回らないのに見直し進まぬ国の基準》(東京新聞)という見出しの記事を見て、未だにこれかとため息が出た。
 3歳児は一人でも家に居たら大変なのに、20名となれば、どれほど大変だろう。流石に保育のプロだからこなしているのだろうが、神業である。
 しかし、その対価は極めて安く設定されている不合理が長年存在し続けている。この実態を認識しつつもこれまでの話で抜本的な改革をされたとは思えない。
 大学教授の報酬と比較すると大きく見劣りする。学歴のみを基準にするこれまでの在り方を実力主義、成果主義に変えるべきではないだろうか。
 教育はその個々の変容を持って評価するなら、優れた保育士は多く存在している。大学教授並みに評価して幼児教育を引き上げないと、日本の本質的な教育課題は解決はしない。
 政治家の中には、耳障りの良い事を選挙の時だけ豪語して、後はとぼけたり、忘れたりして国民を欺く輩が今回も多く混じっている。よく見極めて票を投じたい。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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